
多くの人が練習している太極拳は健康体操です。
運動不足を解消する一つの方法に過ぎません。
もし、健康回復や健康増進ということを目指すならその目的に則した方法論を知った上で鍛錬していく必要があります。
私が太極拳を始めたのは他の武術で傷めた腰を治す為でしたが、治療的効果を得る為には自分で体のことについて研究する必要がありました。
昔、太極拳が護身術とされていた頃の練習内容は現代とは異なるものでした。現在我々が目にする太極拳は開祖から数えて3代目の頃に健康体操として普及していこうというように大きく方向性が変更されたものです。それでも何だか不思議に思える太極拳独特の技は実践ではなく、術理を楽しむ精神的な娯楽として残されました。弟子に指導する時に先生が不思議な技を体験させることで練習に対する面白さを増すという効果があります。でも、中にはその不思議な技で闘えると勘違いしてしまう人がいて、昨年もある有名な太極拳の先生が格闘技の選手に偉発でノックアウトされてしまいました。日本では合気術の先生が格闘技の選手に1発で倒されてしまう様子がyutubeで見ることが出来ます。どこでも同じようなことが有るようです。(^-^;
武術の実戦性ということ自体あり得ないし、有ってはならないと私は考えています。
秘伝とか、必殺技とか、強いか弱いかとか、そんなことばかり考えているなんてちょっと精神的に大丈夫なのかなと心配になってしまいます…。
昇段試験や大会とか、伝承系統や真伝を受け継いだかどうかなどのプレッシャーも無く楽しめるのが私の求める太極拳の姿です。
コメントをお書きください